第２５話　　再会！ビアンカとアルフレド

　ビアンカの前に現われた影はマウリッツオだった。近くにある棒で反抗するビアンカ。しかしビアンカは｢アルフレド｣｢おにいちゃん｣という言葉を残して連れ去られてしまう。ニキータはそこを通りすがり、その様子を見ていた。ニキータが、駆けつけたロミオとアルフレドにそのことを知らせると、二人は後を追った。マウリッツオはビアンカを担いで高級ホテルに入った。しかし、追ってきたロミオとアルフレドは警備員に止められ、ホテルに入れなかった。アルフレドは一度引き上げることにした。

　アルフレドは黒い兄弟の集会で、マウリッツオが狙ってる家宝を見せた。それはイタリア国王の父からもらった勲章だった。マウリッツオはマルティーニ家の証しである勲章を狙ってるのである。ビアンカを助けようと決意するアルフレド。当然、黒い兄弟はそれに協力することにした。マウリッツオの怖さを知ってるアルフレドは皆を巻き込まさせたくなかったが、黒い兄弟の決意は固かった。こうしてビアンカ救出作戦を実行することになった。

　まず、アウグスト達がロビーで暴れて警備員をかき回した。その間に、ロミオ達がビアンカと落ちたバルコニーを経由してホテルに入った。ロミオは警備員に見つかり追われたが煙突の中にうまく逃げた。ロミオが煙突を抜けると拘束されてるビアンカの前にたどり着いた。ロミオはビアンカを助けながら、アルフレドが勲章を持って聖バビラ教会にいることを教えると、そこにマウリッツオとグラゼーラが現われた。

　ロミオは拘束されたうえに、アルフレドのことも勲章のこともバレてしまった。マウリッツオは拳銃を持って聖バビラ教会に向かった。ロミオとビアンカが拘束されていると、ダンテ、ミカエル、アントニオの３人が煙突の中から現われた。グラゼーラを拘束した黒い兄弟は急いで聖バビラ教会に向かった。

　アルフレドは聖バビラ教会でロミオ達を待っていた。アルフレドが病気で気を失いかけてる時にマウリッツオが現われた。マウリッツオはアルフレドに拳銃を向け、勲章を渡すように要求した。そのとき、聖バビラ教会の前に国王のパレードが横切った。その騒ぎでスキを見せたマウリッツオにアルフレドは体当たりして逃げた。アルフレドがパレードの群衆に紛れ込んでると、そこにニキータが通りかかった。ニキータは、群衆の中アルフレドを捜しているマウリッツオを騙して、マウリッツオを群衆から遠ざけた。

　アルフレドの前を国王が通りかかった。国王を目の当たりにしたアルフレドは決意した。国王に真実を訴えることを。その決意を聖バビラ教会で神様に報告するアルフレド。教会を出たアルフレドを待っていたのはビアンカと黒い兄弟だった。再会を喜び涙するアルフレドとビアンカ。しかし、アルフレドはビアンカの前で病に倒れたしまった。

｢あの方の父君が僕のお父様に勲章を与えて下さったんだ。あの方ならわかってくださるかもしれない。もし僕がマルティーニ家の証をつけて、あの方にお会いできたら。そうだ国王に真実を聞いてもらおう。｣

　目の前に国王が通りかかった時のアルフレドの決意。いくらマルティーニ家の証を引き継いだとはいえ、１２歳で国王に直訴する決意をするとは。しかも今は貴族ではなく、煙突掃除夫なのに。


　アルフレドとビアンカの再会シーン。このときは流石のアルフレドでも涙します。そりゃ１６話で本を読んでビアンカを迎えに行くんだと言ってたのですから。

　今回もお嬢様、いや野性の仔猫ちゃんが大活躍ですね。ナミのようにタクト（棒）を武器にして、強敵マウリッツオを攻撃するビアンカ。拘束されながらもアルフレドを信じ、グラゼーラに歯向かった後に少しにやけるビアンカ。ロミオに君が行くには危険すぎると言われながらも、やっぱり後をついていくビアンカ。さすがはアルフレドの妹です。

　そのビアンカに性格が似ているニキータも何気に活躍してましたね。たまたま通りかかって（笑）。ニキータがいつの間にか黒い兄弟に入ったみたいです。

　マウリッツオが怖いと言っておきながら、作戦自体はあまりマウリッツオの存在を気にしてなかったような。けれど、ロミオだけが救出しようとしたら失敗して、黒い兄弟があとから助けに来るのが、らしくていいです。ニキータがパレードでやったように、マウリッツオに嘘の居場所を教えるのも手ですね。ミラノより外だと疑われそうですが。彼らは嘘をつけないと思いますが。

　あとは、アルフレドの決意に協力しようとする黒い兄弟が。当日何をしでかすか楽しみです。