第22話  おばあさまに会えた

 イザベラはロミオに銃口を向けて、アンジェレッタの真心を証明するように言った。ロミオは銃を向けられているにも関わらず、イザベラにアンジェレッタの真心を信じさせようとした。自分の命をかけて。ロミオが頑なに態度を変えないので、ついにイザベラは銃を撃った。天井の方に。イザベラは銃を駆けつけた執事に渡し、その場を去った。

 ロッシはロミオの無謀な行動に対して叱った。しかし銃を向けたのはロミオを本当に撃つ訳ではなく、ロミオへの試しだという。ロミオはイザベラとの付き合いが長いロッシにアンジェレッタの両親のことを聞いたら、ロッシは話し出した。

 イザベラは一人息子アドルフォを大切に育てていた。アドルフォが立派に成長したある日、ジョバンナという庶民の娘と恋におちた。2人の間には娘アンジェレッタが生まれ、アドルフォはジョバンナとアンジェレッタをモントバーニ家に迎えようとした。しかし、イザベラは反対し3人は家を出ることになった。その後、アドルフォとジョバンナは娘アンジェレッタを残し、病気で亡くなってしまった。

 自分の孫であるアンジェレッタを捨てたイザベラに納得できないロミオは、ロッシに問い詰めたがロッシは答えなかった。

 ロミオがアンジェレッタの部屋に向かうと、日記を手にして眠ってるアンジェレッタの姿があった。その日記には天国の字があった。ロミオは日記を返そうとすると、アンジェレッタは目を覚ました。そしてアンジェレッタは話し出した。両親がいる天国に行ける日が近づいてることを思うと喜びを感じると。最後の夢としてオルゴールを通して話し掛けるおばあさまに是非とも会いたいと。

 アンジェレッタは発作を起こして倒れるが、薄れる意識の中ロミオにお願いした。おばあさまに逢わせてくれることを。ロミオはアンジェレッタをイザベラの所に連れて行くことを約束した。

 ロミオはアンジェレッタをモントバーニ家に連れて行くことでアルフレドに協力を求めたが、アルフレドはアンジェレッタの体を心配した。しかし、ロミオがそれがアンジェレッタの最後の夢だと言うと、アルフレドだけではなく、ダンテ、ミカエル、アントニオの3人まで一緒にモントバーニ家に行くと言った。

 その夜、ロミオがアンジェレッタの部屋に入ると、そこにはドレスアップしたアンジェレッタの姿があった。黒い兄弟はアンジェレッタを連れてモントバーニ家に向かったが、当然門払いを受けた。しかしアンジェレッタはモントバーニ家に来れたことだけで感激した。アンジェレッタは引き返すように言ったが、アルフレドはあきらめなかった。その頃イザベラは、息子アドルフォの面影を残すアンジェレッタに会うか会わないかで葛藤していた。

 黒い兄弟は裏口のドアを開け、そこからアンジェレッタを入れた。そして4人が門番をかきまわしてるスキを狙って、ロミオはアンジェレッタを連れてモントバーニ家に入れた。しかしアンジェレッタは発作で倒れてしまった。そのとき、アンジェレッタは最後の夢を叶えようとするロミオに告白した。ロミオもそれに答えた。

 ロミオはアンジェレッタを置いてイザベラを探しに行った。アンジェレッタがピッコロを追っていくと、イザベラの部屋にたどり着いた。アンジェレッタに反応した番犬バッカスだが、いつものように吠えず、初対面のアンジェレッタにじゃれついた。イザベラはその姿が息子アドルフォにダブって見えた。しかしイザベラはアンジェレッタに対して冷たい態度をとった。息子の生き写しである孫に「帰りなさい」と。

「アンジェレッタの心の中にあるのは真心だけです。僕が撃たれれば信じてくれますか。」

イザベラに銃を向けられているときにロミオが言った言葉。命をかけてアンジェレッタの真心を証明しようとした。銃を向けられてもビクともせずにこんなことが言えるロミオはすごい勇気がある。

「それにいいの。今夜もしここで死んでも、ロミオが一緒だもの。夢をかなえてくれたんだもの。大好き!ロミオ。」

「僕もだ。アンジェレッタ」

アンジェレッタがモントバーニ家でロミオに告白した時の言葉。ロミオがどんな無茶な夢でも叶えてくれるからついに告白したのだろう。ロミオは勢いで答えてるような。

 ロミオとアンジェレッタの2ショットのシーンは2回ありましたが、モントバーニ家での告白シーンの方が上ですね。間近に見詰め合って「大好き」「僕もだ」って。この2人は結ばれたように見えたのですが...

 ロミオは相変わらず無茶してますね。「撃たれた方が良かった」って。アンジェレッタの気持ちがわかってくれないなら死んだ方がましかと思ったのでしょうか。アンジェレッタも病死する覚悟ができてるし。

 イザベラさんもイザベラさんで、その拳銃の技術どこで覚えたのでしょうか。けれどロッシの「撃つつもりはなかった」ということを聞くと実は撃ったことがないかと思います。自己防衛のために身に付けた可能性もありますが。

 アンジェレッタのドレス姿は可愛いのですが、外に出ることがないのによそ行きって。多分おばあさんに必ず会うと思って、ロッシに頼んで用意してもらったと思います。

 告白シーンはいいですね。見詰め合って「大好き」「僕もだ」って。11歳同士だとは思えません。まぁ、アンジェレッタは死を覚悟している状態なのですが。

 ところでアンジェレッタの両親の病気ってやはりアンジェレッタの病気に関係あるのでしょうか。どっちにしろアンジェレッタの容体が気になります。イザベラにあんなこと言われて心臓発作を起こしませんかね。