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ロミオは丸一日意識を失ったまま、朝を迎えた。アルフレドが神に召されたことは黒い兄弟だけではなく、狼団にまで伝わった。アルフレドは聖バビラ教会の霊安室に運ばれ、ビアンカがずっと離れずに話しかけていた。ビアンカはアルフレドがロミオを信頼していたことを思い出した。アルフレドの意志を引き継ぐのはロミオだと。 ロミオ同様、黒い兄弟みんなが落ち込んでいた。そんなとき、黒い兄弟にはロミオの励ましの言葉が必要だった。それだけではなく、アルフレドのお葬式を開くために、黒い兄弟のリーダーとしてのロミオが必要だった。ダンテ、アントニオ、ミカエルの3人はうろついていたロミオにそのことで声をかけた。ロミオは最初放心状態だったが、お葬式のことを聞いたら、態度は豹変して感情が爆発した。現実から逃げようとするロミオをダンテは引っ叩いたが、ロミオはお葬式ができないとその場を走り去った。 ダンテがやりきれない気持ちで歩いていると、橋の上で川をぼっと見つめてるニキータをみつけた、落ち込んでるんだとニキータに話し掛けるダンテ。そのときダンテはニキータに好意を持ってることに気付いた。しかし、ニキータの態度を見て、ニキータがアルフレドに好意を持ってることにも気付いた。命と闘ったアルフレドに負けないようにニキータは川に飛び込んだ。川からあがったダンテはニキータとアジトに向って、皆に闘うことを呼びかけた。 落ち込んでるロミオのところに手紙が一通舞い込んできた。それは黒い兄弟からの挑戦状だった。黒い兄弟と闘って勝てばリーダー、負ければ追放するというものだった。 ロミオが聖ピオーネ公園に向かうと、そこには黒い兄弟の姿があった。黒い兄弟はロミオを囲んだ。そしてダンテが、苦しいことから逃げてばかりいるロミオを強く殴った。アルフレドの親友のはずなのに、アルフレドの勇気の半分もないロミオを。黒い兄弟はロミオに勇気と希望を分けて欲しかった。ダンテは殴られても立ち向かわないロミオを再び殴った。 そこにビアンカが姿を現した。そしてアルフレドが穏やかに眠ってる理由を叫んだ。ロミオを信じているからと。ビアンカの声でロミオは思い出した。アルフレドが天に召される前、何を言ってたかを。みんなの叫びはアルフレドの叫びに聞こえ、ロミオは立ち上がった。ロミオはビアンカの手を握り、アルフレドの意志を引き継ぐ決意をした。 黒い兄弟はロミオを新しいリーダーにした。そしてロミオの呼びかけで黒い兄弟は自分達の手でお葬式をすることにした。黒い兄弟はお墓を建てるためのお金を狼団や親方たちから募り、ある晴れた日アルフレドのお葬式が行なわれた。カセラ教授は本をアルフレドにあずけ、ジョバンニは決着の約束としてアルフレドからもらった布をちぎってあずけた。ロミオはミミおばあちゃんからもらった帽子をあずけ、「英雄のマーチ」を歌い出した。黒い兄弟の仲間たちも歌いだし、アルフレドをお墓に納めた。 ロミオはアルフレドに永遠の忠誠を誓い、誓いのポーズをした。 |
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「忘れてはならない。この病んだ世界に神が与えて下さった宝物。アルフレドの意志を。無念にアルフレドが成し遂げられなかったもの。それは必ずアルフレドの仲間達のなかで生き続けていくことを。」 カセラ教授が穏やかに眠ってるアルフレドを見て言った言葉。この言葉を聞いて、ビアンカはアルフレドがロミオのことを信用していたことを思い出した。カセラ教授も間接的にロミオのことを言ってるのだろう。 ところで一緒にいた神父さん、トラップ一家のヴァスナー神父に似てない? |
「何故、おにいちゃんがあんなに穏やかに眠ってるか知ってる。それはロミオを信じてるから。」「だから自分がいなくてもロミオがいる。それが誇らしくてたまらなかったのよ。」 落ち込んでるロミオにビアンカがかけた言葉。ビアンカも落ち込んでいたのに、カセラ教授の言葉でロミオのことを信じようとして、立ち直った。 |
「アルフレドは今僕と一緒にいる。今ここにいるんだ、僕は。アルフレドと一緒に生きていく、僕は。僕はアルフレドができなかったことをする。アルフレドの代わりに僕が。」 ロミオが教会で最期にアルフレドが言ったことを思い出し、立ち上がって言った言葉。これでいつものロミオらしくなった。 |
「僕達の英雄、アルフレド。僕達の信頼も尊敬も全て君のものだ。永遠に。」 「アルフレド、僕は君に恥じないように生きていく。君と一緒に歩いていくんだ。ずっと。」 ロミオがアルフレドにした最後の誓い。一つ目のセリフはお葬式に言って、二つ目は墓前の目の前で思ったこと。この二つの間に「英雄のマーチ」が入る。本当は天に召す直前言った方が良かったのだけど、純粋なロミオにはきついでしょう。 |
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ロミオが「英雄のマーチ」をアルフレドの墓前で歌うところ。ロミオがビアンカの手を握って立ち直るところも同じくらい良いのだが、BGMが一度止まって、静粛のあとにロミオがアカペラ(当たり前か)で歌いだす演出で一段上。お墓に埋めるまで繰り返し歌ってたのだろうか。 |
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黒い兄弟補完計画です。(ヲイ!) 最近、この回の再放送をBSで見たんですけど、あのシーン過ぎたから大丈夫だと油断して見たら、余計つらかったですね(笑)。よくよく考えれば前回重かったのは最後の数分だったのに対し、今回は大半が重い状態だったんで。BGMもかなり悲しく、キャラも今までない世界に迷ってます。怖いもの知らずのロミオがあんな状態になってるくらいですからね。まーロミオは純粋だし、人の死の直面という困難は初めてですから、しょうがないですけどね。 普通のアニメでしたら、キャラが死んだら翌週にはお墓に埋められてるのですが、今回はその間を描いてるんですよね。そのため、何も話さずに穏やかに眠ってるアルフレドが何度も出てくる状態で。けど回想シーンがあるからそれほど寂しくなかったりして。 主人公があの状態になったんでダンテが立ち上がりました。立ち直りが早いかのように見えますが、実は内心ジタバタしていたと思います。ロミオやニキータに救いを求めてるくらいですから。今回、ロミオは黒い兄弟の支えで立ち上がったのですけど、そのもとをたどるとダンテの一声、さらにそのもとをたどると「闘うんだ」と泳ぐニキータにたどりつくんですね。ということはニキータがロミオを間接的に助けたことになるのか。 ニキータといえば何気に黒い兄弟のアジトに来てますね(笑)。リーダー不在の不安定な状況だし、アルフレドも許してくれるでしょう。 ビアンカがロミオより立ち直りが早かったのは、アルフレドのそばにいて生前のことを思い出したからなんですね。10年以上もそばにいたから悲しみはロミオ以上だし、そのうえ独り身じゃないですか。それなのにロミオを立ち直らせるなんて。カセラ教授の言葉もあったし、ロミオに心を許すようになったんですね。手を握ってるし...。 とりあえず、仲間達の助けもあってロミオは最後の敵である自分自身に打ち勝って、お葬式になります。そういやお葬式をやるアニメも珍しいですよね。お葬式やお墓を作るにあたって不謹慎ながらカセラ教授やイザベラ夫人の援助額が気になりますね。多分、黒い兄弟側が遠慮したかと思いますが。まぁ、喪服ビアンカ萌えということで。 ロミオはミミおばあちゃんからもらった帽子をアルフレドに預けたのですけど、それがベストだったのでしょうか。だからといって、2人の友情が深いためかグッズ的なものが特にないんですけどね。 |
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