第15話  火をともせ!11人の誓い


ロッシ親方を味方につけて自由になったロミオ。部屋の鉄格子は外され、ベッドも作られた。さらに休日をもらったロミオは、アルフレドをさがすことにした。ロミオはダンテの情報をもとにチェルバ横丁へと向かった。

 チェルバ横丁に着いたロミオはそこで2人の煙突掃除夫の少年に出会う。少年は2人ともアルフレドのことを知っていた。アルフレドは2人に食料を恵んだりしているようである。別の煙突掃除夫アウグストは狼団から助けてもらったことを話した。しかしアルフレドの行方はわからなかった。

 ロミオはさらにアルフレドをさがしていると、タキオーニとリオが煙突掃除夫を脅しているところを目撃した。ロミオは自分の方に2人の気を寄せて、その煙突掃除夫を助けた。逃れたロミオはサンバビラ教会へと向かった。

 サンバビラ教会に入ると、一番前の席に見覚えのある少年がいた。それはアルフレドだった。久々の再会に喜んだロミオとアルフレドは十字架の前で友情の誓いを交わした。

 ロミオとアルフレドは同じことで悩んでいた。それは狼団が煙突掃除夫を襲うことである。ロミオの勇気に影響を受けたアルフレドは提案した。煙突掃除夫で同盟を結んで狼団に立ち向かうことを。そのために煙突掃除夫を召集して秘密会議を開くことにした。早速、ロミオはアルフレドから煙突掃除夫の所在の地図をもらい、仲間を集めた。

 ある金曜日の夜、煙突掃除夫の少年は自分達の家を抜け出し、約束した場所へ向かった。そこにはアルフレドの姿があった。アルフレドは彼らをとある場所に連れて行った。そこはナポレオン統治下にミラノの英雄達が集まった場所だった。

 同盟のリーダーは満場一致でアルフレドとなった。アルフレドはススだらけの仲間をみて、同盟を黒い兄弟と呼ぶことにした。そして、ロウソクに火を灯し、黒い兄弟に勇気の炎として分け与えた。黒い兄弟は勇気の炎をかかげて誓いを交わした。


「いいじゃないか、ススだらけだって。精一杯働いてるしるしさ。」
煙突掃除夫仲間が「顔が黒い」と言い合ってるときに、ロミオが言った言葉。ロミオの仕事に対する誇りを垣間見ることができる。


 「黒い兄弟は助け合う。誰かの悲しみはみんなで分け合い、喜びはみんなで分かち合う。そして皆で力を合わせ、どんな困難をも打ち破ろう。」
結成シーンで、黒い兄弟リーダー、アルフレドが言った誓いの言葉。12歳とは思えぬ発言。リーダーがアルフレド以外だったらどんな言葉いったのだろう。


 アルフレドとロミオの再会シーンも捨てがたいが、やはり黒い兄弟の結成シーン。楠葉監督は総集編などでは必ずこのシーンをいれるくらいの名シーンである。原作はある意味すごかったらしいのですけど(謎)


 今回から「黒い兄弟VS狼団」編ですね。そういうわけでアルフレドが7話のAパート以来の再登場です。13話のAパートから狼団、特にジョバンニに立ち向かうにはロミオの力だけでは物足りない。そうなると協力が必要になるというのは自然的な流れですね。

 アルフレドのうわさがロミオのところに来なかったこと、またはその逆が起こらなかったことも少し疑問ですね。アルフレドが警察署爆破事件に無関心なわけないですし。あと、シトロンのような親方をもつアルフレドが、教会に行ったり、秘密の場所をみつけたり、煙突掃除夫を助けたりする余裕がよくあるなと思います。たぶん、睡眠時間を相当削ってるのではないかとおもいます。

 誓いを交わした場所の由来がかっこいいですね。私は世界史は詳しくないのですが、ナポレオン統治下のイタリアの英雄って実在したのでしょうか。ネットで調べてみたいですけど、面倒くさそう。