第8話  天使からの贈り物



 日が明けても、ロッシ一家のロミオへの虐待は続いた。朝はアンゼルモのいたずらで起き、脱出の濡れ衣を着せられエッダに怒られる。もちろん、朝食は与えられなかった。猫のパルモでさえ与えられるのに。

 そんなつらい時、ロミオはアルフレドのことを思い出した。ミラノに行く前日、元気が出ないときは手を上げればいいと教えてくれたことを。そしてロミオは元気に手を上げて踊りだした。天使がそれを見守った。元気を取り戻したロミオはロッシとマンツオニ通りへ仕事に向かった。

 ロッシはロミオに「スパッツアカミーノ(煙突掃除夫はいかがですか)」と大声で言うことを教えた。ロミオの「スパッツアカミーノ」のかけ声がマンツオニ通りにひびいた。すると仕事が来た。

 煙突に入るのはロッシ親方ではなく、小柄なロミオである。ロミオは煙突の中をよじ登っていくが、登るたびにススが容赦なく襲ってくる。そんなときアルフレドの「元気を出せばいいことがある」という言葉を思い出したロミオ。ロミオはついに仕事を一つ完遂させたのである。

 ロミオが「スパッツアカミーノ」とさけぶとまた新しい仕事が来た。今度はパン屋の熱い窯を昇る仕事である。ロミオは一度は失敗するもののくじけないで再び昇っていった。ある程度昇るとロミオに光が降り注いだ。さらに昇るとロミオの目の前には深く青い空が広がった。

 ロミオはその後順調に3件片付けた。仕事が終わって一杯呑んだロッシはロミオにご馳走することを約束した。しかし、エッダはロッシが今日の稼ぎを飲み代に使ったことをロミオのせいにした。そのうえ、ロミオの活躍を知っているロッシは潰れている。当然、ロミオは食事にありつけなかった。

 座敷牢に投げ込まれたロミオは、一生懸命やったことが報われなくて落ち込んでいた。例によって元気を取り戻そうとするが、元気になれない。そんなとき、ロミオは箱をみつけた。箱の中にはパンとチーズがあった。天使の贈り物である。

 天使のもとにはロミオを描いたスケッチブックがあった。


 「今日という日は一生では一度しかない。落ち込んでいたら損しちゃう。元気を出せば、きっといいことがある。」
 
アルフレドのセリフとは思いきや、アルフレドの妹、ビアンカのセリフ。アルフレドが落ち込んでる時にこう言った。アルフレドをなぐさめるなんてすごい妹。


 ロミオが煙突を登りつめた後に、煙突の上から空と町並みを見たシーン。作画や音楽、ナレーションも一番力が入ってます。「ロミオの青い空」そのものですからね。ちなみにうちのバーナーもこのシーンから来てます。


 煙突掃除夫の仕事始めです。ロッシ親方は悪い上司ではなさそうですね。ロミオとのチームワークもよくて、1日に5件という好成績を残してます。この好成績ですが、ロミオの掛け声に原因があります。ロッシ親方が叫んでも依頼がないのに、ロミオが叫ぶと依頼が来るのですから。個人的にはロッシ親方には

「海が好き〜」

と叫んで、マンツオニ通りを水びたしにして欲しいところですけど(をい)。脚本家同じだし。

 前回に続き、天使が出てくるのは最後の数秒だけでしたね。放映当時、天使が気になりましたよ。声優が。

 それにしても1日の稼ぎ6リラですから、5日働けば父さんを助けられますね。ってそういう問題じゃない?